書評

人望が集まる人の考え方

人望が集まる人の考え方

clubhouseが突如現れました。大きなルームから少人数のルームまで様々。長く続いて人数の多いルームにはそれなりの理由があるのでしょう。そこには「人望」も欠かせないはず。人望が集まる人ってどのような特性を持っているのか、また、どのようにしたら人望が集まる人にあれるのか、気になりませんか?

人望が集まる人の考え方/レス・ギブリン

  • 出版社 : ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 発売日 : 2016/7/14

よい人間関係のカギは、人間の習性についてしっかり学ぶこと。人間関係で苦労しているのは、人間の習性をよく理解していないからだ。

人間関係に関するかぎり、相手の自尊心を傷つけることはご法度。

・すべての人は自分の自尊心を大切にしてほしいと願い、それを傷つける人を敵とみなす。
・すべての人は程度の差こそあれ自分本位である。
・すべての人は自分に最も強い関心を抱いている。
・すべての人は自分が重要だと感じたがっている。
・すべての人は他人に認められたいと思っている。

自尊心を満たしたいという思いは、空腹を満たしたいという思いと同じくらい自然で普遍的。そして、自尊心が満たされると、自分のことを忘れて他人のニーズに意識を向けることが出来る。

寛容の精神を発揮するので、相手の考え方にじっくり耳を傾けることが出来る。
自分のニーズが満たされているので、相手のニーズに配慮することが出来る。
精神的に安定しているので、相手にミスを指摘されても素直に認めることが出来る。
批判を受け流すだけの自信があるので、大らかな態度で相手に接することが出来る。

人々はたいてい自分の自尊心を満たすために行動するから、正論を説くよりも相手の自尊心を満たす方が人を動かすうえで効果的である。

すべての人は絶えず相手の行動と態度をコントロールしている。

・相手に敵意を持つと、相手も敵意を持つ。相手を怒鳴りつけると、相手も怒鳴りつけたくなる。
・熱意を持って振舞えば、相手の熱意を掻き立てることが出来る。
・自信を持って振舞えば、相手は自分を信頼する。

感情が常に一定の人はだれ一人としていない。喜怒哀楽の中で生きている。その感情を相手に向けて良いのはどの感情?どの感情を相手からもらいたいですか?ついついぶつけてしまいがちな不平不満を自分の中で自己解決する「心の器」を大きく持った人に人望が集まっている気がします。自分をコントロールする術、自分の機嫌は自分で直す意味、必要性を実感する本でした。理由が分かれば自ずと行動できます。

私たちは、一緒にいて自分らしくいられる相手を求める。そういう人といると、ありのままの自分を受け入れてもらえるように感じるからだ。相手をあるがままに受け入れて好きになる人こそが、相手の行動を改善するだけの影響力を持つ。
他人を変える力を持っている人はいないが、相手をあるがままに受け入れると、自分を変える力を相手に与えることが出来る。
相手の言い分に共感して理解のある態度を示すことが、人望を集める最も効果的な方法。人間関係のトラブルの主な原因は、相手の話を聞こうとしないこと。