書評

「悪知恵」のすすめ

「悪知恵」のすすめ

”悪知恵”使ったことありますか?
悪知恵=言い訳?
・遅刻したとき
・いたずらしちゃったとき
・ものを壊しちゃったとき
・欲しいものをおねだりするとき
・いかに自分の思い通りに進めようとするとき
などなど、、、

悪知恵って子どもの方が得意な気がしますね
子どもの言い訳?悪知恵?思わず笑っちゃうような答えが返ってきます。

悪知恵は大人になると”腹黒い”になるのかな、、、
でも、人生においてはある程度の「悪知恵」って必要ですよね!

「悪知恵」のすすめ/鹿島茂

  • 出版社 : PHP研究所 (2020/10/2)
  • 発売日 : 2020/10/2

さて、この本はどんな内容ですかね
腹黒いブラックな「悪知恵」を期待しちゃいます

毒と妙薬

フランスのラ・フォンテーヌが書いた「寓話」を引用した人生の教訓

負け惜しみこそ、精神の健康法


つまり、手が届かない富や地位を羨むのは愚の骨頂で、そんなものは「下部の食うものだ」とバカにしておけばそれでいい。
実際、フランス人の負け惜しみ思考によって、豊かでなくとも十分に幸せでいられる。

なかなか180度思考を変えなければいけなさそうだけれども、、、
フランス的叡智と毒が詰まった、ラ・フォンテーヌの寓話です

無知な友より賢明な敵
友のためを思って善かれと思ってしたことが、結果的に最悪の事態を引き起こすなら、それは”いらぬおせっかい”や”ありがた迷惑”どころか、極めて危険なこと、破滅へ通じる一本道であるとさえ言っていい。

人とは微差に過剰反応するもの
人は、彼我の差があまりに大きいときは無関心になるが、隣人(同僚)との小さな差には非常に神経質になり、誇りを傷つけられたりするもの。

危険が迫っている時でも、甘美なる歌声は邪魔にならない
国家非常のときにはなんの役にも立たないものとして打ち捨てれることがあるかもしれないが、そういった緊急時にこそこの種の才能の人々が慰め、心の平和をもたらすことさえある。だかr、非常時だからと言って退けるようなことがあっては決してならない。

格言的にタイトルと説明だけでも感銘を受けるのも多いですが
ラ・フォンテーヌの寓話からの名言も面白い!

他人の真似をした愚か者のロバの話
→人の背負っている荷物はそれぞれ違う

借りた部屋を返さない牝イヌの話
→性格の良くない人に何か与えると、必ず後悔する

乙女に恋をしたライオンの話
→恋がわれをとらえるとき、賢い知恵は消えてなくなる

フランス寓話も楽しめるし、生きるための悪知恵も学べるお得な1冊