書評

あっ!命の授業

「命」でイメージすることはなんですか?”命を大切にしましょう。”とは何度も耳にする言葉です。命とは?大切な命をしっかりと考える深そうな一冊です。

あっ!命の授業/ゴルゴ松本

  • 出版社 : 廣済堂出版 (2015/4/23)
  • 発売日 : 2015/4/23


息子の高校でゴルゴ松本さん「命の授業」の講演会が予定されていたのです。少年院で「命の授業」と題した講演を聞き、ノートをとった少年たちが泣きながら感謝をしたという、「命の授業」の内容に興味が湧き、本を購入してみました。
去年の講演会はコロナの影響で実施されることはなく、非常に心残りだったのですが、つい先日近隣で講演会があることを聞きつけ、生で「命の授業」を受けることができました。本を読んで感動、講演会を聞いても感動!

命の授業相模原法人会青年部主催
日本語の始まりは愛

日本語の50音は「あい」で始まる。すべての文字の一番上、「うえ」の上に愛がある。
人はなぜ、この世に生まれてきたのか?それは、その時代、場所、環境、人間関係、そのポジションの中で、愛を学ぶために生まれてきた。

言葉の大切さを改めて考えてみる。言葉の意味=言霊にこめられたものとはなんだろうか?言葉を使って愛を学ぶために生まれてきた。

自信がないとき

自信=”信”とういう漢字はにんべんに「言う」と書く。「人の言う事を信じる」と書くが、この「人」は他人ではなく、自分のこと。つまり、自分の言ったことは最後まで信じる、責任を持つ、全力で行く。自分を自分が信じなかったら、誰が信じるの??

心配なとき

心配=何かに心を支配されている状態ととらえることも出来るが、心配り=「大丈夫?」と心を配ることも出来る。心を支配されるのと、心を配ってあげるは大きな違い。

辛いとき

「辛」に一本足すと「幸」。何か一つ足すだけで幸せになれる。逆に言えば、今幸せな人も、何か一つ失っただけで辛くなる。不幸になってしまう。「幸」という字を逆さにしても「幸」なのです。つまり、つまづいてひっくり返っても幸せは幸せ。不幸だと思うから不幸になってしまうだけ。思わなかったら不幸は存在しない。

日本語の終わりは恩

日本語の終わりは「わをん」の「をん」最後に恩返しをするのが日本人の人生。恩返しの意味は、身内や仲間に対してではなく、次の世代につなぐ恩返し。完了の「完」は元に戻ると書く。人生が再生する。愛で始まって、愛を忘れずに生きていけば、自然と恩で終わる。

漢字に込められた意味の深さ。一つ一つ丁寧に漢字をイメージして言葉を使うと愛がある言葉しか出せなくなるような気がします。
口から出る言葉はマイナスもプラスもある。口から吐く言葉のマイナスを取ると「叶う」。ああ、マイナスばかり吐いていたから、夢が叶わなかったんだ。と気づきます。

生まれた瞬間から、自分には生きる意味があり、生まれてきてよかったんだということ。生きている間にはいろいろあるが、その過程で起こる事にも意味があること。でも最後には恩で終わるから大丈夫だということ。
漢字が教えてくれています。さらに漢字を学びたい気持ちにもなりますね。
この本が漢字辞典になっても良いくらい。子どもの時からこの本に出会っていれば、悩んで辛いことがあっても、心の支えになってくれます。